医師が転科を考える割合やきっかけは?転科で人気の診療科を解説

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医師が転科を考える割合やきっかけは?転科で人気の診療科を解説
目次

医師の転科希望は約35% 自分に合った診療科を探す理由

一言で医師といってもその診療科は非常に多岐に渡ります。一般的によく知られている内科、外科、小児科、産婦人科などのほか、あまりなじみのない麻酔科、血液科、代謝内科、不妊内分泌科といったものもあります。少し前までは医師は研修医の時点で一つの科に絞り、自分の専門性を高めていくキャリアスタイルが多かったですが、今は少々異なります。

まず研修医の時点でスーパーローテーションという主要な科のほとんどを経験する制度で研修を受けます。そのため、様々な科を経験して自分が行いたい科を選ぶことができます。また、この制度により診療科を様々経験しているため転科をいう選択を選びやすくなっています。

日経メディカルが2012年に実施した医師に対するアンケートでは専門とする診療科を変えようと考えたり、変えたことあったりする医師はアンケートに答えた医師の35%に上ります。

診療科を変えたい理由

同じく日経メディカルが行ったアンケートでは転科を考える一番のきっかけは「別の診療科に興味や魅力を感じるようになった」こととなっています。このように医師としての自分のキャリアをさらに高めようと診療科を変えるのは非常に有効なキャリアパスであると思います。自分の興味のある診療科に移ることによってモチベーション高く医療に貢献することができるでしょう。

次いで多いきっかけが「体力などの面でその診療科を長く続けられないと考えた」ことです。特に心臓血管外科や麻酔科は非常に激務であることが多く、手術は長時間続き、少しのミスも許されず精神的に緊張した状態が続き、たとえ家にいたとしてもオンコールによって深夜の呼び出しをされることも多々あります。このような状態で就業し続けることは医師の精神にダメージを与えるため、追い詰められるくらいなら転科を検討したほうがよいと思います。

また30代や40代の気力と体力がある年代ならば問題なかったことも、年齢を重ねるうちに衰えが見えてくることもあります。体力的にその診療科の仕事を生涯続けていくことができないと判断したら、なるべく早いうちに一生できる科に移ってその経験を積んだ方がよいという判断もあります。

3つ目に多いきっかけは「医局・職場内の人間関係」となっています。現代では以前より医局の影響力は低下してきていますが、それでもまだ人間関係に多大な影響を及ぼします。医局内での人間関係は診療科全体に影響を及ぼすこともあるため、転科する理由としては十分すぎるでしょう。

別の診療科の魅力、体力、人間関係、これらの問題を一回も意識したことのない医師はいないのではないでしょうか?転科の需要は潜在的、顕在的にとても大きいものになっているように感じます。それではどのような科が転科先として人気なのでしょうか?

転科先として人気の診療科

内科

内科は医師の診療科の中でも特にポピュラーなものの一つです。どんな地域、どんな年齢層の人にとっても需要があるため、就業先を探すのも容易です。また需要が大きいため開業をしやすい診療科でもあります。

産業医

産業医は厳密にいうと診療科ではありません。産業医は企業などで労働者の健康管理を行う医師のことを指します。例えば健康診断を行った後、問題のある数値があるならば改善のためにはどのようなことをすればよいのかという指導を行ったりします。事業者は50人以上の労働者を使用する場合は1人以上の産業医を選任しなければまらず、3000人を超える場合は2人以上を選任しなければいけません。

また平成27年より「心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)」の実施が50人以上の事業所において義務となったため、産業医の業務の幅が広がり需要が増えている働き方です。産業医は企業に常駐することが多いため、医局の人間関係や激務による体力面の問題を解決することができます。

美容外科・美容皮膚科

美容外科、美容皮膚科は自由診療の診療科です。いわゆる美容整形が主になるため、患者の命に関わる事態になることは稀で外科や麻酔科などの精神的なストレスが軽減されます。また自由診療であるため、報酬も大きくなることが多いです。一例ですが、外科や麻酔科の経験がある人が美容外科に転科すると初年度が2000万円から始まり、院長クラスになると1億円の報酬が提示されます。外科も麻酔科も大きな手術に関わる診療科で、激務やストレスが多くなっています。美容外科ならば経験を活かしてワークライフバランスの取れた働き方をすることが可能です。

転科はそれまでのキャリアとは全く別の道を進む選択です。転科するには勇気が必要になると思います。しかし、現在の待遇や労働時間、プライベートを犠牲にする働き方などを考えた上で変わりたいと思ったら検討すべきことだと思います。医師は社会貢献性の高い職業ですが、自分の生活を犠牲にしてまで貢献する必要はないと思います。もし医師という仕事で悩んでいる場合は一度、転科の経験が豊かな転職エージェントに相談してみるのはどうでしょうか?

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